滋賀

琵琶湖を中心に豊かな自然と歴史が息づく滋賀県。昼間は湖畔を走る風が心地よく、城下町や古い街道の趣に満ちていますが、夜になるとこの地はまた別の表情を見せます。水面に映る夜景とともに、人々が集い語り合う“夜の滋賀”‥その中心にあるのが、温かみあふれるスナック文化です。 県都・大津の夜は、上品でどこか落ち着いた雰囲気。浜大津から京阪膳所にかけてのエリアには、歴史ある料亭街の面影を残しながら、心地よいスナックが点在しています。格子戸の奥には、柔らかい灯りに包まれたカウンターがあり、ママの穏やかな笑顔が迎えてくれます。地酒「喜楽長」や「萩乃露」を片手に、地元の人と旅の話を交わす時間は、まるで古き良き時代にタイムスリップしたかのよう。京都にも近いこの街らしく、気品と人情が見事に調和しています。 一方で、草津・守山・南草津といったエリアは、活気ある駅前が夜になると一層賑やかに。仕事帰りのビジネスマンや学生たちが集まり、スナックの扉を開けるたびに笑い声がこぼれます。カラオケの音が響く中、ママが気さくに話しかけ、気づけば隣の席の人とも自然に乾杯。そんな温かな空気が、この地域の夜を明るく照らしています。草津のスナックは、若者にも入りやすく、初めての人でも居心地の良さを感じられるのが魅力です。 さらに北へ向かえば、彦根や長浜の城下町にも味わい深いスナックが点在。古い町家を改装した店や、琵琶湖の漁師町らしい飾らない雰囲気の店など、それぞれに個性が光ります。彦根では、地元客がカウンターで熱く語る横で、旅人がママに滋賀のおすすめを聞く光景も珍しくありません。店の外に出ると、彦根城のライトアップが夜空に浮かび上がり、まるで映画のワンシーンのようです。 また、甲賀や近江八幡にも、地元の人々が通う小さなスナックが息づいています。観光地の華やかさはないけれど、その分、人の温かさと素朴な笑顔がある。カウンターの向こうに流れる会話には、滋賀のゆったりとした時間が漂っています。 滋賀のスナックは、都会の喧騒から少し離れた“心の灯り”のような存在。派手なネオンではなく、まるで琵琶湖の波間に揺れる光のように穏やかで優しい。地元の人も旅人も、ママの笑顔とグラスの音に包まれながら、心をほどいていく‥。静けさと温もりが同居する滋賀の夜！スナックの扉を開けば、そこには“琵琶湖のように深く穏やかな時間”が待っています。さあ「スナックブック」でお気に入りのスナックを見つけて、あなたの素敵な夜の新たな物語にブックマークを♪